家具店一枚板専門店一枚板を購入する際には、割れ止めという言葉はほとんど出てこないのですが、銘木店、材木店一枚板を購入する際には、割れ止めという言葉がよく出てきます。割れ止めとは一枚板自然乾燥(天然乾燥)させる過程において、一枚板の主に割れを防ぐために塗られるボンドのようなものです。割れ止めは、大きく分けると、櫨(ハゼ)の実=木蝋(もくろう)と割れ防止剤の2種類があります。塗られたばかりの割れ止めは白くボンドのようですが、乾くと透明で蝋燭のように固まります。一枚板無垢材の場合、特に木口部分が空気との接触が高く割れやすいため、必ず割れ止めが塗られています。

木材の割れ止め

割れ止めが塗られている様子

銘木店、材木店を訪問すると、割れ止めが塗られた一枚板を沢山見かけます。

こちらは鴨川商店で、撮影させていただいた割れ止めが塗られたばかりの一枚板です。

一枚板に塗られたばかりの割れ止め

一枚板に塗られたばかりの割れ止め

こちらも割れ止めが塗られたばかりの神代杉です。割れ止め剤は塗られた直後は白いですが、乾くと無色透明に変化します。

巨大な神代杉の一枚板

巨大な神代杉の一枚板

この欅(ケヤキ)一枚板の写真を見ると、木口と板目部分に乾いた割れ止めが塗られているのが確認できます。木口は割れやすいため、必ず割れ止めが塗られます。以下の一枚板は、柾目が詰まっていて真っ直ぐなため、割れや反りが発生しにくい木目をしています。柾目が動きにくい分、板目部分が動く可能性があるため、板目部分に割れ止めが塗られているのが確認できます。

割れや反りが発生し難い一枚板

割れや反りが発生し難い一枚板

割れ止めを上手く塗るためには、木が乾燥していく過程において、どこが動きやすく、どこが動きにくいかのバランスを読み解きながら割れ止めを塗る熟練の経験が必要となってきます。

割れ、反り、ねじれが発生しにくい一枚板の見分け方

割れ止めは、自然乾燥(天然乾燥)の状態においては常に塗られている状態ですが、実際に一枚板のテーブルとして利用する際には、カンナで全て削り落として利用します。

カンナで一枚板の木口、元末に付いた割れ止めを削ぎ落とす

カンナで一枚板の木口、元末に付いた割れ止めを削ぎ落とす

詳しくは以下のページでまとめています。

カンナで一枚板の元末、木口に塗られた割れ止めを削る

木材の割れ止め剤

木蝋(もくろう)

木蝋(もくろう)

木蝋(もくろう)

木蝋(もくろう)とは、櫨(ハゼ)の実です。木材の割れ止めとしても利用されますが、一枚板の艶出しなどにも利用されています。写真は、梶本銘木店にて撮影させていただいた木蝋(もくろう)です。

価格が安い木蝋(もくろう)については、以下のページで確認することができます。

価格が安い木蝋(もくろう)

割れ防止剤

割れ防止剤

割れ防止剤

無垢材一枚板の割れ防止剤としてよく利用されているのが、ランバーEMです。針葉樹、針葉樹よりも反りやすい広葉樹にもよく利用されている液体状の割れ防止剤です。

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