日本ではジャラと呼ばれていますが、正式にはジャラ―が正しい呼び名です。学名はユーカリ・マニヤータ。又は、ユーカリ・マガナタです。産地オーストラリアは、日本の約20倍の面積があります。オーストラリアは、8つの州が有り、ほとんどの地域は日本の四季に当たる気候がありますが、季節は日本と真反対になり、北部は熱帯雨林、中部は砂漠性、東西は亜熱帯、南部は温帯性気候に大きく分かれています。この大地にオーストラリアを代表するユーカリ・ガム種、現在900種が生育していて、ユーカリの人工林は世界74ヶ国に渡り街路樹や日陰木として利用され、インドでは砂漠化防止に植林されています。
ジャラ―(ユーカリのバール)について
木材の利用は900種有りますが、1.セイタカ・ユーカリ、2.ジャラ―、3.カリーの3種が一番多く利用されています。
気候
オーストラリアの大地は先述の気候とリンクする様に、
- オーストラリア、高地・積雪地域型ユーカリ10種
- オーストラリア森林型ユーカリ
- オーストラリアサバンナ(1部砂漠も含む)ユーカリ約100種
の3つに別れます。
樹木
ジャラ―は西オーストラリア地域に分布する樹木で、樹高30m~40m・径60cm~1m近い高木で、川の近くや湿地帯に生育するユーカリで、本材は地中深く伸びた根のコブ(バール)材、ジャラ―バール材です。
材面
幹材はエクステリア材利用としても有名で、耐久性・耐水性が有り、材自体加工性に富み、材質は気密で良材とオーストラリアでは評価があります。バール材と同じ色彩の明るい赤・茶色から暗いレンガ色まで有り、光に晒されると暗褐色になる傾向があります。
材の利用
バール材は大きな物は、テーブル・キャビネット。形を生かしたオブジェ品。細かい物は、細工材や象嵌材にもなり、ターニングボウル・皿等にも利用され、最近では木軸ペン製作やステッキのハンドル材にも活用されます。
ユーカリの他のバール材
日本に輸入されるバール材は、本樹木とオーストラリア南部の年間500mm~750mmの降雨量の乾燥地帯に生育するマリーユーカリの根(バール)、色彩・種類により、ゴールド・ブラウン・レッドなどのバール材が有名です。その材のほとんどは3m~10m・径60cm止まりの材で、その根バールに異なった色彩があります。
- ユーカリ・クーラバ:樹高6m~10m・径30cm~60cm。オレンジ色から赤茶色、濃い灰色までの色彩があります。
- レッド・マリー:オーストラリア西部の海岸近くに生育するユーカリ。樹高は3m~5mと低い材です。
- ブラウン・マリー:オーストラリア南東部に生育。茶色~オレンジ色の色彩が有ります。
- リオドラ・ユーカリ:オーストラリア東部に生育。ライトピンク・ゴールデン・ブラウンの色彩。
この他ユーカリと同属種ガム種の根にも変わったバール材が有ると言われます。
※注:文中のマリーは人名ではありません。マリーとは小形のユーカリ樹を意味し、いくつかの種類が背が低く、点々とまばらに群を作っている様を言います。日本では、叢林(そうりん)と呼びます。
めずらしいユーカリバール
写真の白・クリーム色の材は、南オーストラリア州に生育するホワイト・アイアンバーグ、樹高16m~20m・径60cm以上になるユーカリのバール材の挽材です。