縞紫檀(しましたん)は、マメ科です。学名がダルベルギア・オリベリです。産地は、タイ・ラオス・ビルマ(ミャンマー)・ベトナム・マレー半島です。別名は、タイではチンチャン。ビルマではタマラン。ラオスではカンピ。日本では手違い紫檀。中国では白紫檀。イギリスではビルメス・ローズウッド、ビルマ・チューリップ・ツリーなどと呼ばれています。

縞紫檀(しましたん)

写真①:縞紫檀を代表する杢目柄と色彩

縞紫檀(しましたん)について

樹高15m~25m・径60cm~1m近い大径材もあります。桃褐色・赤褐色に黒・紫・茶褐色の縞模様があり、美しい色彩と艶があります。

材の特長

本紫檀の生木本数より縞紫檀の方が少ないと言われています。最大の利点は、経年変化や酸化による色落ちや色変りが紫檀と異なり、無い事が利点とされています。

ビルメスとチューリップウッドの雑学

縞紫檀

写真②:縞紫檀

15世紀から17世紀、ヨーロッパの大航海時代、スペイン・ポルトガルは、中米・南米に活路を見出し、資源確保の為、植民地化を加速させていた中、イギリスは南アフリカ喜望峰を廻り、インドを手始めに利権を求めました。

ヨーロッパでは、中南米より貴重なマホガニー材やブラジリアンローズ・チューリップウッドなどが入荷して、当時オーク全盛の時代からある意味、家具製作・様式が一変し、家具の革命が始まりました。イギリスは、インドに根を下し、紅木・インドローズを手始めに、ビルマにも手を付け、そこで小径木のチューリップウッドと違い、材積が大きく杢目が良く似た縞紫檀に魅了されました。

ビルメスとは、”ビルマの人・ビルマの”という意味が有り、ビルメス・ローズウッドと呼ばれ、チューリップウッド・ツリーと呼びました。歴史背景を見ず、日本では手違い紫檀と、評価・ランクを下に見る感性は間違っていますし、アジアを代表するダルベルギア属のローズウッドの代表でもあります。