パオ・ローサは、ジャケイバラ亜科で、学名スワルツイア・フィストウロイデスです。別名、パオ・ロザとも呼ばれます。カボン(オケンディナ)・象牙海岸(ボト)・コンゴ(キエラクス)・独(ローゼン・パリサンダー)とも呼ばれています。産地は、西アフリカ・中央アフリカ・カメルーン・ガボン・コンゴ・ザイールです。樹高25m~30m・径60cm~80cmが平均アベレージです。この木は不思議に小さな木も無く、大きな木は稀と言われています。材の表皮には俗に言うフルート(凹凸の絞り)が見られます。

パオ・ローサについて

淡桃色から赤褐色が中心の色彩ですが、黄褐色・紫褐色・黒褐色など色彩はいろいろですが、光を長く浴びると総体に濃色化します。中には鮮やかな赤色系の材もあります。この材は装飾性が有る模様を含んだ材が多いと言われています。

パオ・ローサの代表的な杢目柄

写真①:パオ・ローサの代表的な杢目柄

パオ・ローサの代表的な杢目と柾目

写真②:パオ・ローサの代表的な杢目と柾目

用途

現在家具用のツキ板取りが主流で、ヨーロッパでは人気の有る樹種の1つです。マメ科に近い材なので、欧米ではローズウッドの代替品として扱われます。無垢材としては室内装飾全般にも用いられますが、細かい材はキャビネット・細工材にも良く使われ、ステッキや美術工芸品などにも特殊な使い方があります。中にはリップルマークなどの杢の良い材も混ざります。板としては不思議と大きな材の出品はあまり見掛けません。巾50cm内外なので棚板材向きです。

装飾性有る杢目、パオ・ローサ

写真③:装飾性有る杢目、パオ・ローサ