ユーカリ

写真① バール材ではありません。コバ含めて4面に面白い杢目があります。

原産国オーストラリア(日本の約20倍)の国土の77%にユーカリ属が生育しています。その中で45%はユーカリの木で残りは、ガム種と言われる樹木です。オーストラリアには約800種のユーカリが生育していて、世界ではフトモモ科も含めてヨーロッパ・東南アジア・南米(ブラジル等)・西インド諸島に生育していて”丁字(ちょうじ)等、香辛料が採取出来るユーカリ属”が有ります。オーストラリアで発見された1600年代に本国イギリス・ヨーロッパには、すでに生長が早い為、公園樹、日陰樹としてすでに利植されています。ユーカリの木で有名るのは、ジャラ材で外部エクステリア材・バール材は工芸品として、日本に輸入されて来ました。ガム属はユーカリ・グロブルスと呼ばれ、幹からラテックス(ゴム)を取る種の全体の名称です。

ユーカリについて

建築(エクステリア)を始めあるゆる用途に使用されています。ガム種は中小怪木が多く、ラテックス以外材面が白く美しい仕上りなので、現在ターニング材や音楽関係(ギター等)にも利用されています。

育つ環境

オーストラリアは全体に土壌に栄養価が低く乾燥した気候、干ばつの影響が有り、大陸全土の雨量が少なく、育つ地域はこれらの気候条件をまともに受けて生育しています。水を求めてユーカリ自体根を深く地中に張り、根コブを形成します。特にユーカリの葉は、揮発(きはつ)性の油分を持っているので、自然火災にも巻き込まれるケースが多いと聞きます。

材面

人間で例えるなら厳しい環境下で生育する為、常に締った体質を維持して成長する為、いろいろな傷や木自体割れ・反り等乾燥まで多くの手間が掛かります。

ユーカリ

写真②:欠点の多い木ですが、養生をしっかりして乾燥させます。ホワイト・クイーンガム。

写真の材の名称について

輸入業者に聞いた所、ユーカリは種類があまりにも多い為わからないとの答えですが、ユーカリ属がガム種に分けられ、又名称はオーストラリア南東部から出材されるホワイト・アイアン・バーグです。

ユーカリ

写真③:左の3本はヨーロッパスペインのユーカリです。右は、ホワイト・アイアンバーグです。

ユーカリのご紹介は以上です。続いてユーカリ・コブをご紹介いたします。

木族の会(樹種辞典)