ラカッポでは、「木取りとは何か?」をとてもよく理解することができました。村山さんは、重厚長大(一枚板)が良いのではなく、その木の特徴を掴み、その木の魅力を最大限に引き出してあげることができる腕を持って材を扱うことができるかが一番大切な事であると力説していただきました。そして出会うことができた最高の木取りの数々です。

木取り

木取りされたステッキ

木取りされたステッキ

このタモ玉杢凄いんです。

タモの玉杢が活かされたステッキ

タモの玉杢が活かされたステッキ

そしてこちら。樹種名はちゃんと確認ができていませんでしたが、恐らくカシミールインドローズウッドです。

カシミールインドローズウッドのステッキ

カシミールインドローズウッドのステッキ

私はこれらのステッキを目の当たりにした時、「木が生かされている」とか「木が生きている」とかごく当たり前の表現を通り超え、「生き物そのものだ」っと思ってしまいました。木取りとは、木に魂を宿らせ、最高の演出で新たな活躍の場を与えてあげることなのかもっと思いました。それが真の木取りであり、その木取りができるためには職人としての経験はもちろん、良い事も悪い事も様々な人生経験が無いとできないっと思ったのが、私の素直な感想です。

オーナーの村山さんは、京都の老舗銘木商で修行を詰まれた方です。様々な数寄屋部材を扱われ、茶室を語らせたら右に出る人はいないというほど多くの知識を保有され、様々な知識の中から何が正しいのか?をもの凄い深堀されている方でもあります。

茶室の世界は、言葉では言い表しきれないほど繊細な世界で、銘木に限らず様々な部材を空間の中に無駄なく収めていく緻密な感覚とセンスが必要とされます。あえて言葉で表現するのであれば、「厳しい先眼力を持ち合わせたしなやかな遊び心」だと思います。

ステッキ専門店ラカッポの木取りについてのご紹介は以上です。次に、ステッキ専門店ラカッポの象牙細工についてご紹介いたします。

ステッキ専門店ラカッポの象牙細工

オーダーステッキ専門店「らかっぽ」を訪問

ステッキ専門店ラカッポは、東京・新木場駅から徒歩15分前後の場所にあります。店舗・倉庫・工房と3つに分かれています。店舗内には、世界中から選りすぐられた銘木から板取りされた材が展示されていて、マニアックなステッキファンが、日本中から訪れているとの事です。また、ステッキの曲げ加工の特許や、意匠登録も取得しているお店です。1枚板をより知る為には、様々な店舗を知る事はとても大切な事です。一度訪ねられる事をおすすめします。

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