一枚板購入検討のため、一枚板専門店の老舗、祭り屋東五軒町店を訪問しました。訪れた日は、店内に高崎社長がいらっしゃり、一枚板の購入検討をしながら、祭り屋の誕生から今に至るまでの面白いお話を沢山させていただきました。祭り屋の一枚板は、価格が安いという印象をとても受けました。価格が安い理由は、一枚板ができるまでの一連の工程を全て自社の限られたリソースで完結されているという点にあるようでした。祭り屋は、もともと焼肉店から始まり、高崎社長が40歳を過ぎた時に、焼肉店をしながら、平行して一枚板専門店を行い、その後一枚板専門店一本へと切り替えていったという歴史があります。しかも、焼肉店も一枚板専門店も全て独学で、スタートは、木を加工する道具を揃えるところから始めたというから驚きです。
祭り屋東五軒町店
祭り屋東五軒町店は、東京メトロ有楽町線江戸川橋駅の4番出口から、飯田橋方面に向って歩いていくと、首都高沿いにある赤い看板が目印のお店です。
家具という記載がありますが、店内は数多くの一枚板が陳列されています。
特徴
祭り屋東五軒町店は、他の一枚板専門店と比較すると、価格の安さが目立った印象があります。樹種の種類は、国産と輸入ものが入り交ざり、欲しい樹種があれば言ってもらえれば手に入るということでした。国産だとケヤキを中心に、屋久杉から珍しい霧島杉、水目桜、朱里桜など。外国産だとポンキーポッドを中心に、ポプラ、ミャンマーチーク、アフリカンローズウッドなどが目に付きました。アフリカンローズウッドとは、ブビンガのことです。
店内の様子
祭り屋東五軒町店は、他の一枚板専門店ではみかけないような樹種などもありました。「一枚板は完全に一点モノだから気に入ったものがあったら早く買わないと、他の人も気に入っているんだら売れちゃうよ。」っと社長に話かけられながらも、まずはジックリと検討してみたいので、店内にある在庫を隅々まで見させていただきました。
まず、こちらはケヤキと屋久杉の一枚板です。右側の壁に立てかけられている一枚板が屋久杉、左側と手前に立てかけられている一枚板がケヤキになります。長方形の一枚板だけでなく、丸い一枚板や多角形の一枚板も販売されていました。
水目桜の一枚板です。
しかも、杢目がとても綺麗なのと、厚さが10センチ近くありました。
祭り屋の社長いわく、今ではなかなか手に入らない一枚板ということでした。
霧島杉の一枚板の前には、一枚板でできたキッチンと囲炉裏がありました。
こちらは売約済みのポプラの一枚板なのですが、コンパクトなサイズでありながら、綺麗なコブ杢が随所にある綺麗なテーブルでした。
壁に立てかけられている一枚板がアフリカンローズウッド。手前が花梨のコブの一枚板になります。アフリカンローズウッドとは、ブビンガのことです。
アフリカンローズウッドの丸テーブルです。
ケヤキの一枚板です。少しコブ?のようなものが付いていました。
ケヤキをメインとした一枚板です。
北海道名寄産のならの一枚板です。
カエデの玉杢です。かなり美しい杢目をしていました。
世界3大銘木の一つ、耐久性、耐水性、防虫性に優れたミャンマーチークです。
現在では伐採が禁止されているため、かなり貴重な樹種になりつつあります。
モンキーポッドの一枚板も沢山ありました。
こちらはブラックウォールナットです。
ウォールナット特有の弾丸の跡と思われる模様がありました。
左はアフリカンローズウッド、右側はケヤキの一枚板です。
朱里桜の一枚板です。無垢な感じと杢目がとても綺麗でした。
これも珍しい榧の一枚板です。榧は香りがよい樹種です。削りたては甘いよい香りがするのですが、使っているうちに香りが薄れてしまうため、テーブルの一部をヤスリで削ることによって、榧の甘い香りを維持することができます。
ケヤキの一枚板です。割れた無垢の感じがとても魅力的でした。一枚板は割れるのが当たり前です。
ケヤキ、屋久杉、朱里桜、ポプラの一枚板です。
みずめ桜、アフリカンローズ、トチの一枚板です。
みずめ桜の一枚板は、初めて見ました。
こちらも珍しいトチのコブ板です。
トチのコブ板、ケヤキ、屋久杉、朱里桜、ポプラの一枚板です。
アフロモシアという樹種も、初めてみました。
朱里桜、ポプラの一枚板です。
こちらのポプラのコブ杢や、板の割れ具合がとても綺麗でした。
そして、真っ白なトチの一枚板です。ここまで白いトチは初めてみました。トチには白トチと赤トチがあると、たまに説明を受けることができるのですが、祭り屋の社長いわく、赤トチということは無く、白いトチの方が希少価値が高く、トチは赤くなればなるほど、希少価値が下がるという説明をしていただきました。
真っ白なトチは、「特殊液体ガラス塗料仕上げ」が施されていました。従来のオイル塗装やウレタン塗装と異なり、木の無垢な雰囲気を残しつつ、一枚板をコーティングできる塗料だそうです。塗料の価格は、オイルよりも10倍高いそうで、それだけ機能性や自然な風合い、メンテナンス性に優れた塗料なのだと思います。
ガラス塗料の現物も見せてもらったのですが、水と間違えて飲んでしまいそうなほど、水っぽい塗料でした。
アフリカンローズウッドのセンターテーブルです。
祭り屋の一枚板用の脚は、以下の5種類から選ぶことができようになっていました。
- 木製の4本脚
- 木製のロの字・T字
- スチール製のロの字・T字
- 木製の1本脚・十字脚
- ステンレス製の1本脚・十字脚
店内には沢山の一枚板が立てかけられていました。厚さは5センチから6センチ前後が多かった印象です。
祭り屋東五軒町店のご紹介は以上となります。続いて、祭り屋海老名店をご紹介いたします。
店舗情報
- 店舗名:祭り屋東五軒町店
- 住所:〒162-0813 東京都新宿区東五軒町6-19
- 電話:03-6265-3550
- 営業時間:10:00~18:00
- 定休日:水曜日(祝日除く)、夏期・年末年始
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一枚板販売店訪問記
一枚板販売店訪問記では、実際に訪れた一枚板を販売している家具店、一枚板専門店、材木店・銘木店についての情報をまとめています。実際に様々な店舗を訪れたり、インターネットを通じて一枚板を購入してみるとなぜか感じるのが、販売店によって一枚板に特徴があるという点です。その特徴が具体的に何なのか?という点を分かりやすく説明するのは難しいのですが、一枚板を販売する気持ちや想いの特色が、一枚板に乗り移っているような感覚が私にはあります。一枚板は唯一無二な全てが一点モノの無垢材という点は、一枚板を販売する世界中にあるお店に共通する点ですが、訪れる店舗によってそのお店の特徴が出るのは、一枚板を仕入れたり、作り上げたり、販売したりする人の気持ちや考え、方針の違いのためなのだと思います。本ページは、一枚板を購入する側の立場で、実際に訪れた店舗にて、写真撮影をさせていただいております。お店に訪れる前の雰囲気の確認などでご活用ください。