実際の木取りをイメージしやすくするため、イラストで木取りをご説明いたします。

木取りについて

本木取りのイラスト

図:本木取りのイラスト

  • A:赤い線同士直線を合わせます。腹と背に分けるのも同じやり方です。
  • B:製材所の相方に手伝ってもらうか、必ず二人で行なった方が正確に墨が出ます。
  • C:1人でやる時は、木製定規を自作して、釘穴を開けておいて、あたりを付けて釘打ちした線と片小口で自分の線を合わせます。
  • D:必要な道具類は、物差し(自作定規)・曲尺(かねじゃく)(自作の大曲尺)・水平器、丸太の中心部の平らな所へ置く3本の定規が揃って、水平確認をします。
  • E:墨つぼ・チョーク・棒墨(ぼうずみ)白色

上記の品が揃うのに、たいした金額はかかりません。小さな丸太でも、墨掛の練習をしてみて下さい。

①供物、”木”への感謝

買付けた原木は、来歴(らいれき)がわかっている物もわからない物も含めて、良い材が取れる事を祈って、供物を捧げます。地方によって異なりますが、私共では御酒、小豆(あずき)、塩を供えます。木挽でも製材でも、事故無く無事を祈ります。

②原木丸太の皮剥ぎ

皮を全部剥ぐ事をおすすめします。高価な仕入れ価格であればあるほど、原木の皮全て、樹種を問わず剥ぎます。製材で台車に乗せて、すぐに挽く方も居ますが、見えない発見があるので念を入れます。

③本木(ほんき)取り

本木(ほんき)とは、どの丸太にも”腹”と”背”があり、これをまずは2分する墨を打ちます。これを一番墨とか真剣墨(しんけんずみ)と呼んでいます。

原木(げんぼく)・原太(げんた)購入時の木取りシュミレーション例

既に切り倒された原木を買い付けに行った際、写真を撮影して帰宅後、頭の中で取れる盤の丁数を計算した私のメモ書きです。原木を買う時には、前日から土場へ行き、帰宅後は何を木取るか?無垢板取りか?ツキ板のフリッチ盤か?真剣に熟慮(じゅくりょ)した際の実際のメモ書きです。

原木(げんぼく)・原太(げんた)購入時の木取りシュミレーション例(実際のメモ)

図:原木(げんぼく)・原太(げんた)購入時の木取りシュミレーション例(実際のメモ)

以下のページで、杢芯合わせおよび、墨掛けと木取り本木割り(ほんきわり)についてご説明いたします。

杢芯合わせ

欅(ケヤキ)の丸太の本木取りの墨打ち(点線が本木取り線です)杢芯合わせ

墨掛けと木取り

相方と木製定規を使って本木線を出す 墨掛けと木取り

本木割り(ほんきわり)

本木割り(ほんきわり)本木割り(ほんきわり)

”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し

木喰虫一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。

50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。

”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し