以下にまとめる情報は、今まで”木取りについて”にてまとめてきた内容のまとめ(復習)となります。いろいろな原木丸太の小口からのイラスト画は、墨掛け(一番墨)から盤・板取り墨までの例です。

本木割り(ほんきわり)、腹と背に木割りする

いろいろな原木丸太の小口からの墨掛け(一番墨)から盤・板取り墨までの例

図:いろいろな原木丸太の小口からの墨掛け(一番墨)から盤・板取り墨までの例

  • ①赤の斜線は、すべて本木(ほんき)腹・背割りの墨線です。
  • ②青の斜線は、すべて背からの盤取り墨線です。
  • ③盤形の内赤斜線は、すべて腹からの盤取り墨線です。
  • ④盤形の内青斜線は、すべて背からの盤取り墨線です。
  • ⑤盤形の内緑斜線は、すべて横木(よこぎ)取り2ランクの墨線です。
  • ⑥盤形の内緑塗り潰しは、すべて横木(よこぎ)取り1ランクの墨線です。

復習なので、よくイラスト図を見て考えて下さい。当然、自分だったら、こうだとか芯目を見ながら、いろいろと線を引いてみて下さい。

イラスト図の解説

  • ①②は、極端な丸太の形では無く、平均的な丸太の小口です。目廻りの判断も含めて、誰でもこの墨線・盤取りになります。
  • ③は、年輪の杢目受け顔を芯部に動きを追った杢盤取りの墨線です。もっと台形型になる事もあります。赤線は、杢の真を追った木表から木裏に向う線です。

※丸太の円周を見て、腹・背の本木墨を打った後、次の順に入ります。

杢顔・受け顔(もくずら・うけずら)を探す。

この事を業界では、杢の当たり(あたり)を取ると言います。中杢目狙いとは真逆で、円周のゆるやかな部分の杢の有る年輪が乗っている部分を含んでいる受けた線を探します。

定規と限り無く平行になる受け線を狙います。

杢盤取りを優先して取る事もありますが、腹・背割りの延長線の①②を例に、ピンクの線で示しておりますので、よく見てご確認して下さい。

本木割りの例

イラスト「A」「B」「C」は、本木割り例です。年輪の芯割れを参考に盤取りを墨掛けをした図です。

いろいろな原木丸太の小口からの墨掛け(一番墨)から盤・板取り墨までの例

図:いろいろな原木丸太の小口からの墨掛け(一番墨)から盤・板取り墨までの例

  • 「A」は、本木割り(腹・背)割りですが、2丁共おそらく遜色ない腹・腹取りとも言えます。
  • 「B」は、芯が片方に寄っている点を重視します。腹が大きく効く丸太と言えます。芯目が左に寄っています。
  • 「C」は、円周の形なりを見ての判断を重視します。1部尖がり(とんがり)が有り、目廻りが腹の部分に三日月の形があるので、腹の方へ節が少ないと見ます。全体を見ると、腹・背がすぐ判断出来る形です。

イラスト「D」「E」「F」は、横木取りの代表例です。あまりこの横木取りはしないのが普通ですが、丸太の成り(なり)形状が自然木なので、腹・背の本木割りが出来る丸太とは限りません。曲り逆反りなど、いろいろな形状丸太があります。

  • 「D」は、本来中杢取り用の丸太の形をしていますが、どうしても横木取りでしたら、この2丁取りとなります。芯目の割れの三日月は、ここで節が止まっている事を示す事例が多く、斜線の緑が1ランクとなります。
  • 「E」は、この丸太の形ですと、赤点線の本木割りが優先します。丸太の形が円に近いので、芯目が中心に有り、2丁どちらも1ランクの盤が取材できる挽き方です。
  • 「F」は、芯割れの走りがあります。本来は、赤点線の本木割りが当たり前ですが、節の関係があったりで、この様な挽き方になります。この2丁の盤取りでは、右の緑の斜線の方が、成りから言って1ランクになります。

逃げ墨線(にげすみせん)

逃げ墨線(にげすみせん)は、墨掛けの際、基準になる線より、距離を置いて打つ隅で、イラストの図中、本木線がこれにあたります。仮打ち線の事で、最終的に打つ墨の前に、打つ墨線の事です。また、仕上げ品など、直接墨掛け出来ない時に打つ墨線の事を指す場合があります。

会津地方(福島県)の会津桐(あいずきり)の木取り表

以下は、会津地方(福島県)の会津桐(あいずきり)の木取り表です。文中に有る才(さい)は、体積単位で6尺(1.82メートル×1寸角(3センチメートル角))を1才と言います。大正時代には、既に桐丸太の原木買付の手板(暗ちょこ帳)があり、この時代に苦労して柾目取りの早見表があった事に驚きです。

会津地方(福島県)の会津桐(あいずきり)の木取り表

表:会津地方(福島県)の会津桐(あいずきり)の木取り表

よくある質問と回答

Q:杢盤・杢が深い材で、いままで経験した厚みはどのくらいですか?

A:欅(ケヤキ)を例に取ると、杢落ち(杢がだんだん少なくなる事)が無い物で、3寸(9センチメートル)~5寸(15センチメートル)までです。8寸(24センチメートル)が今まで見た中では最高です。屋久杉を例に取ると、1尺(30センチメートル)近く杢が落ちず、木表から木裏まで杢が通っていた物も見た事があります。建築材用途別によって使い道は違いますが、前にも述べたように、松・屋久杉は厚く挽いておくと、油・脂(ヤニ)による中腐れが発生し易いと言われています。

木取りについて

木取りについて、杢芯合わせ墨掛けと木取りに別けてご紹介いたします。

木取りについて


”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し

木喰虫一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。

50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。

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