墨掛けと木取りについてご紹介いたします。
墨掛けと木取りについて
イラストの様なハッキリ姿形になっていない原木の方が多いので、腹と背に最初に挽き割る隅なので、勝負あったとなる為、真剣にならざるを得ません。
木盗り(きどり)とは、昔は他人の土場に置いてある原木の木取り技術を盗むぐらい勉強したそうです。自分の原木であれば、主人はじめ、番頭まで原木の小口に墨を塗り、新聞紙に写し取り、各自、自分だったらこうする、ああすると、実際に線を引いて木挽きなり、主人の墨掛けを勉強したと言われています。
欅(ケヤキ)や栃(トチ)など、硬い皮は、なかなか取るのに手間がかかります。市販の鎌(かま)の鋸刀の付いていない物を火入れし、湾曲仕立てに加工仕直すと、硬い皮でも観点に処理出来ます。
相方と木製定規を使って本木線を出します。
点線が本木取り線です。写真向って右が腹(はら)、左側が背(せ)です。
以下は、特殊なツキ板のハーフロータリー用定規です。
有寸(ありずん)
有寸(ありずん)とは、現在乾燥中、または厚い盤など、ありのままの状態寸法を指す言葉です。必要な寸法だけ挽いて欲しいと言うと、「有寸(ありずん)まま買って下さい。」このような会話に使います。価格にもより、気持ちよく要望板を挽いてくれる店(ショップ)もありますが、挽いて杢目変わり・中から節傷が出てくる可能性、危険負担のリスクがあるので、店側は良い返答が無い傾向にあります。
木取りについて
木取りについて、杢芯合わせ、墨掛けと木取りに別けてご紹介いたします。
”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し
一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。
50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。