墨掛け

墨掛け

墨掛けとは、木取りを行なった後の丸太の状態を綿密に調べ、見えない木の内部にある様々な状態や構造を読み解き、杢目の切れ、柾目の切れなどが無いバランスが良い杢目を中心に、効率的に墨で印を付ける工程です。近年の一枚板製造工程においては、無垢材に白いチョークで印を付け、完成後の一枚板をイメージできる道しるべを残す工程として木取りという言葉が使われています。木取りは熟練した経験が必要なのと、木を見極められる洞察力が無くてはできない職人技です。昔は、墨掛けの技術を習得するために、若い職人さんは、木挽職人が現場へ来る前に、小口の年輪を写し取って墨掛けの練習を行なっていました。「墨掛け10年、読み一生」という言葉があるほど墨掛けは難しい工程作業です。