木目(もくめ・きめ)は、原木の切り口(断面)の年輪模様です。杢目(もくめ)は、別名木理(もくり)とも呼ばれ、木を挽いた時の材面・丸太なら円周に現れる木材組織による材面・多面模様です。木目(もくめ・きめ)と杢目(もくめ)の違いについてご紹介いたします。
木目(もくめ・きめ)と杢目(もくめ)の違いについて
木目(もくめ・きめ)
原木の切り口(断面)の年輪模様を木目(もくめ・きめ)と言います。木目(もくめ・きめ)が通っているとは、よく竹を割った性格の事を言う諺(ことわざ)があります。昔の木材は、製材がありませんので、原木の両小口に鏨(たがね)を差し入れ、割れ易い部位を狙い(ねらい)(遠視眼的経験)、大槌(おおずち)で打ち込み、角材なり板材を板割(瀧割板:たきわりいた)していた時代の名残で、”筋が通っている”、”割り木目(もくめ・きめ)が通っている”との言葉使いになったと言われています。
杢目(もくめ)
杢目(もくめ)は、別名木理(もくり)とも呼ばれ、木を挽いた時の材面・丸太なら円周に現れる木材組織による材面・多面模様を言います。この模様が不規則に乱れたり、花鳥風月の模様に似ていたりで、古来より人の目を楽しませてきました。その中で、特に貴重で、味わいの有る模様を杢目(もくめ)と言います。
一枚板比較では、日本を始め世界の銘木樹の各種板模様をご紹介していきます。
杢目(もくめ)の種類
木の杢目(もくめ)には様々な種類があります。図は一本の杉原木からのいろいろな杢目を木取るイメージとなっていますが、このイメージから把握できる通り、同じ樹種でも木取る場所が異なれば、違う杢目(もくめ)が現れます。杉の例となりますが、杢目を木取る区分としては、白太(辺材)(しらた)、純白・白杢(じゅんぱく・しらもく)、源平・耳白杢(げんぺい・みみじろもく)、上杢目(じょうもくめ)、笹杢・中笹杢目(ささもく・なかささもくめ)、中板目(なかいため)、中杢目(なかもくめ)、追い柾・荒柾(あらまさ)、本柾目(ほんまさめ)に分類されます。杢目(もくめ)の種類をご確認いただく前に、木目(もくめ・きめ)と杢目(もくめ)の違いについて、杢目(もくめ)と斑杢(ふもく)の違いについて、杢目はどうして生まれるのか?も合わせてご確認ください。
”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し
一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。
50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。