素人が初めて一枚板を購入する際、何が何だかわからず、販売員にすすめるがままに(一枚板の販売店では、「一枚板は全てが一点もの。今決めないと二度とありません。」とよく言われます。)一枚板を購入してしまったと言う人がいますがこれは最悪のケースです。

一枚板販売店での注意点

一枚板の購入検討時には、以下の点を配慮する必要があります。

  • ①欲しいと思った一枚板と同じ樹種、サイズ等を基準に、インターネットを活用し、他店での販売価格を掴んでおく事が大切です。また、販売価格は、塗装の仕上りによっても大きく変動します。
  • ②じっくり店内を一回りし、販売員の説明を良く聞きます。
  • ③一枚板専門店や家具店で販売されている一枚板は、大型家具店で量産販売されているテーブルと比較すると、とても高価です。すぐに結論を出さず、一生付き合う家族みたいな物ですから、材種、杢目柄、サイズ等をスマホで撮影させてもらい、帰宅してからもう一度考えるようにしましょう。他店を廻るのは当たり前です。
  • ④置く場所や自分で間取り図を見て、サイズ等の確認を帰宅してから置き合わせてみます。購入決定後、配送の段階になってドアから直角に入れようとしても入らなかったという例もあります。

売る側の販売店に求められる姿勢

販売員に求められる条件は、豊富な実践経験です。御客様の身になって、請われる(こわれる)物を提供するのが本来の姿勢です。販売店の方から、こんなセリフを聞いた事があります。「御客様が決めたんだからよいのでは。」、「商売だから売上重視。売れればいいんです。」

エンドユーザ(一枚板の購入者)は、素人なので材種、杢目、欠点やリスクがあるのであれば、最初に説明をする義務があります。

このような販売店・販売員には要注意です

  • ①エンドユーザ(一枚板の購入者)の要望を受け入れず高額な一枚板ばかりをすすめる販売員。
  • ②”木”の事は何でも知っているかのように一方的に説明を行なう販売員。
  • ③一枚板を”売る事”が目的となってしまっており、一枚板や個々商品の”魅力(メリット)”とあわせて”欠点(デメリット)”を説明してくれない販売員。
  • ④「我店の商品が一番。他店の一枚板は買ってはいけない。」と断言する販売員。

塗装の事について、素人は科学的な事も含めて、口で説明しても伝わりません。60センチメートル角板の塗装見本サンプル(漆仕上げ等含む)を用意しておいてもらえると、よく伝わります。また、それぞれの塗装のメリット、デメリットを購入者の立場であれば、シッカリと販売員に確認を取る必要があります。

材種名の表示(産地)の間違いや、世の中に存在しない自分勝手な名称は止めていただきたいです。私自身も、神代栗と言われ購入した一枚板をネット上に掲載したところ、木工関係の方から「神代栗では無く、神代タモだ。間違った情報をネット上で発信するのは止めて欲しい。」だとか、材木店からは、「私も以前から間違いじゃないかと気になっていたんですけれどね。」などというとってつけたような投げかけをされた事があります。その履歴は未だにネット上に全て残っております。

一番の被害者は、高額な一枚板を購入したエンドユーザ(購入者)です。販売店では正しい知識と情報で販売を行なっていただきたいですし、木工、材木関係等、木に携わる仕事に関わっておられる方々は、他人に対して文句を言ったり、誹謗中傷を浴びせたり、陰口を囁くのでは無く、材木に携わるプロとして、自らの商品をPR宣伝し販売する勢いと同様に、木に関する正しい情報や魅力を自ら力強く発信していただきたいです。

私が一枚板比較のサイトを運営している理由の一つに、私と同じエンドユーザ(一枚板の購入者)に嫌な思いをして欲しくないのと、セールストーク(商品情報)ばかりが乱立し、何が正しいのか不明な情報が渦巻くインターネットの世界において、少しでも役に立てる情報を発信したいという想いがあります。

専門的観点で一枚板の購入を考える

木のいろはにほへと(わかりやすい木のお話し)のコーナーに寄稿いただいております木に詳しい木喰虫さんが、一枚板購入時の注意点木材の欠点について、専門的な経験や知識を踏まえながらまとめて下さっております。これらの内容についても、あわせてご確認される事をおすすめいたします。

初めて一枚板を購入する際の注意点

初めて一枚板を購入する際の注意点について、一枚板購入前の確認事項一枚板販売店での注意点一枚板の杢目・視覚のバランスについて、それぞれご紹介いたします。

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”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し

木喰虫一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。

50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。

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