木材の欠点についてご紹介いたします。
木材の欠点について
木材の欠点には、主に以下の内容があります。
- ①:不乾燥材(ふかんそうざい)
- ②:反り(そり)
- ③:割れ(われ)
- ④:捻れ(ねじれ)
- ⑤:歪み(ゆがみ)
- ⑥:縮み(ちぢみ)
この6項目は、全て”木”が持っている特質欠点ですが、木に対して原木の段階に始まり、”製材時”・”養生乾燥”とプロ(木を扱う販売店、企業)として大事に木をいたわり、育て上げれば、この問題の大半は解消されます。
解消できない事例
上記で記載した木に携わるプロとしての仕事に携わる人が解消できる欠点では無く、解決できない事例は、以下の通りとなります。
- 「A」:節の有無
- 「B」:中からの傷
- 「C」:芯からの洞(ウロ)
- 「D」:表皮からの虫害
- 「E」:材面の縞・掠れ(かすれ)
- 「F」:葉節(はふし)
- 「G」:材面の色斑(いろむら)
- 「H」:倒し割れ
- 「I」:雷落ち(らいおち)
板材杢目の代表的な欠点
板割れ(乾燥割れ、芯割れ)
葉節・虫穴・バミ
バミとは、主に鹿による表皮の食い跡です。
入り皮
斧(おの傷)・枝擦れ(すれ)
掠れ(かすれ)
油ジミ(桧)
桧(ひのき)の油ジミです。年数を重ねて置いておくと、このようなヤニ筋が出ます。本来は水に漬け込むと発生しないと言われています。現代は切ってすぐに配送なので、木を養生する期間が無い事が起因とされています。
油ジミ(杉)
杉の油ジミです。リンゴの芯に出来る甘い部分の結晶に似たシミが出来ています。特に針葉樹の杉材の天井板の結束を何年もそのままにしておくと、ヤニが吹き出てきます。一度出たら消す事ができません。管理不十分の結果と証です。
ダニ
葉節・針節とは違い、点々と胡麻を撒き散らしたような小さな入皮です(病気という説もあります)。業界では、言い方は嫌ですが、”ダニ”と言われます。あの吸血鬼のダニを表現した言い方です。
木の欠点との向き合い方
こうして欠点を列記していくと、材を生かす製材技術、原木の木取り、乾燥・養生がいかに大切かが分ります。
この事は、木に携わっている方々の責任が半分以上を占めています。この事をある意味、ツケを木を購入するエンドユーザ(御客様)に回すような事は出来ません。
木を扱っている人々は、プロで有り目利きのはずです。
木を購入するエンドユーザ(御客様)も木に関心のある人、木をこよなく愛するファンでしたら、最低限これだけは知っておかないといけない、知らなければならない、知るべき事が沢山あります。
一枚板比較を通じて、木を購入するエンドユーザ(御客様)の役に立つ情報をコツコツ時間をかけながら一つ一つ丁寧にまとめていきたいと思います。是非、参考にしていただき、出会って良かったと思える一枚板を選んで下さい。
木に携わるプロ側の方々は、無垢板はもうこりごりだと言う木を購入するエンドユーザ(御客様)を是非一人でも減らす努力をして下さい。
一枚板を購入されたエンドユーザ(御客様)から本サイトに寄せられたご意見については、以下のページでまとめています。
木材の欠点のご紹介は以上です。続いて木材の欠点、節をご紹介いたします。
はじめに
木のいろはにほへと(わかりやすい木のお話し)を始めるにあたり、立木(たちぎ、りゆうぼく)、材木(ざいもく)屋と木材(もくざい)屋の違い、木場(きば)と林場(りんば)の違い、銘木とは?銘木の定義、木材の欠点、木材の欠点、節についてをご紹介いたします。
”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し
一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。
50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。