銘木の定義についてご紹介いたします。
銘木とは?銘木の定義
日本人と木の出会いは古く、歴史を遡る事が出来る程、深い関係です。江戸時代に入り、家を造る事、普請(ふしん)を通じて適材適所、材のランク付けが確立して来た時代です。社寺にせよ武家屋敷、町民家、農家あらゆる階層に木に関する特殊な材(唐木:黒檀、花梨、紫檀等)は、等級が出来、材の大きさ、良し悪しにランクが付いたと言われています。明治の中頃には、全国各地で今で言う高級材を使った名建築が財界を中心に建築ラッシュが続いた時期でもあります。明治23~30年の間に、日本で始めて銘木の名前が出て来ます。篠田唐木銘木店です(東京・京橋)。それまでは、今では銘木と認定されている材は、茶室数寄屋建築に限らず、高級邸宅材に使われたのは、全て銘木材です。
戦後まもなく木材統制により、昭和23年、木材と銘木を区別化が行なわれ、それと同時に各都道府県に銘木識別委員会が設けられ、銘木査定上の定義が出来たと言われます。銘木の歴史は古いのですが、定義されたのは比較的新たしいと言えます。
分類
原木の部
奇木・老木・変木・社寺木・由緒木・枯損木:稀木・珍木などです。
半製品の部
挽かれた材面は優美な色彩・光沢・艶:材質による優雅な特質性を持っている事です。
工芸の部
雅味が有り、趣味味わいがあり、美術的要素を持ち合わせた加工を施した物も含む事です(欄間(らんま))。
また、木材工芸的価値有る特別名を持つ杢目も列記されています。
笹杢・鶉杢・中杢・蟹杢・如鱗杢・葡萄杢・柾目(糸柾・荒柾)
この定義に添った(そった)事柄は、業者自身今でも一定数の方々が守り、実践しています。しかし現在まで、昭和・平成・令和の間、住宅も含めて高度成長期と比べ、今日あまりにも激変してしまいました。
一枚板比較では、”温故知新”古きを尋ね、新しきを知るの心構えを基本にし、皆様・御客様と共に歩んでいます。
銘木の定義のご紹介は以上です。続いて木材の欠点をご紹介いたします。
はじめに
木のいろはにほへと(わかりやすい木のお話し)を始めるにあたり、立木(たちぎ、りゆうぼく)、材木(ざいもく)屋と木材(もくざい)屋の違い、木場(きば)と林場(りんば)の違い、銘木とは?銘木の定義、木材の欠点、木材の欠点、節についてをご紹介いたします。
”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し
一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。
50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。