日本では、一昔前では、一戸建て住宅でお屋敷と呼ばれるには、座敷、客間、応接室が有り、祖母には母堂室が有り、主婦には婦人室(家事・裁縫)、主人には書斎が有るなんて事は当たり前の事でした。世の中や住宅事情が大きく様変わりなり、高級高層マンション住宅や、グレードの高いハウスメーカー物、デザイナー住宅が流行り(はやり)の今日です。大部分が電気設備と共に、家具、什器まで備え付きの住宅もあります。長く巾が広く、厚みの原板は、建築材の1部として、ホテルの受付カウンター、寿司・割烹店のカウンター、客室テーブル、大手会社の会議室など、サイズ的には需要は限られています。一般の家では、ダイニングテーブル、応接間テーブル、パソコンテーブル(リモートワークの普及)や、多目的テーブルなど、需要は限られます。これら置くスペースの無い住宅、部屋では額縁(絵を飾る感覚)使いや、オブジェ感覚で板を置くインテリアが現代社会では最近多くなって来たと言います。

一枚板購入前の確認事項

大きさ寸法を考える

大きな一枚板を配置するスペースに余裕があるのか?一枚板搬入時にドア、窓越しに搬入できるのか?の検討は、最初の一歩です。購入を検討している一枚板と同じサイズのダンボールで、配置、搬入の事前シュミレーションしておくと安心です。

重量を考える

重厚な一枚板の場合、とても重たい重量となります。高層階のマンションにお住まいの場合、エレベーターの耐荷重制限以内か?は事前に確認しておくと安心です。

形状を考える

いびつな形状をした一枚板は、非常に使い勝手が悪いです。特にご家族で食卓を囲む一枚板を購入するのであれば、家族全員が問題無く座れる形状なのか?事前に検討する必要があります。

予算を考える

「一枚板は、唯一無二の一点モノ。ワシントン条約の規制強化や資源の枯渇により資産価値が高い。」というのは販売店側のセールストークです。実際、購入した一枚板を買取り専門店に出しても、買取を拒否されたり、搬出費用とのバーターで0円での引き取りというケースも多々ありました。ただし、希少な樹種の入手は、年々難しくなっているのは間違いありません。一枚板の需要が今後高まる事があるようであれば、資産価値が上がるという事もゼロでは無いかもしれません。しかし、現状すぐに一枚板の資産価値が上がる事は考えられません。一枚板は高価な買物です。後で後悔しないよう、無理の無い予算計画を行なう事が大切です。

住まいのインテリアとの調和

廻りのインテリアに、馴染まないもの、色彩・塗装の事も考えます。古板・アンティーク物とのバランス、材面の塗装をどうするのか?木地か塗装か?

上記で記載した木地の事について、欧州では特にイギリスの古い言い伝えで、”ハンディング・オイル”という言葉があります。意味は、真新しい家具等が、何世代も受け継がれ、仮に子供の頃のおもちゃのスリ傷や、小さな傷跡もその家の大切な思い出の傷とする考え方です。この立場の思いで言えば、何も塗装していない一枚板の木地仕上りをお奨めします。手垢止めの良い液体が通販サイト等で販売されています。

専門的観点で一枚板の購入を考える

木のいろはにほへと(わかりやすい木のお話し)のコーナーに寄稿いただいております木に詳しい木喰虫さんが、一枚板購入時の注意点木材の欠点について、専門的な経験や知識を踏まえながらまとめて下さっております。これらの内容についても、あわせてご確認される事をおすすめいたします。

初めて一枚板を購入する際の注意点

初めて一枚板を購入する際の注意点について、一枚板購入前の確認事項一枚板販売店での注意点一枚板の杢目・視覚のバランスについて、それぞれご紹介いたします。

初めて一枚板を購入する際の注意点


”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し

木喰虫一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。

50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。

”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し