糠目杢(ぬかめもく)についてのご紹介です。
目次
糠目杢(ぬかめもく)
糠目杢(ぬかめもく)とは、糠(ぬか)の様に細かい道管がはっきりしていて材質形状が、際立っている柾目・杢目を指す総称です。本来は杢目のいろいろな種類には入らないと思われがちですが、糠目杢(ぬかめもく)を持った杢目・柾目柄は役者の番付では、二枚も三枚も上位になります。
写真①②は、誰が見ても”糠目”・ざんぐりした木味の良材のケヤキです。
糠目杢(ぬかめもく)とは何ですか?
1言で言えば、人に例えると内外に持つ人としての品格で、木に例えると木味(きあじ)です。
人の場合
人柄が良い・性格が良い・素直さがある・余裕がある・思いやりがある・上品さがあるなどで、本来その人が育ってきた環境を含めて、内外面すべて備わっている徳と立ち振る舞いも含んだ総称です。
木の場合
材の育ち・素直さ・材面の杢目・柾目のバランス・欠点が無い・人格と同じ様に、完成度高く出来上がった材を指します。
人の内面と同じで、味わい外面では吟(ぎん)・鑑賞しうる形状等の総称です。
糠目杢(ぬかめもく)を見分ける方法について
結論を言うと数をこなして材面を見るしかないです。特に静かに材面を見て、材がどの様に答えを又呼び掛けて来るのか?どの様に自分に写り込むのか?問いかけてくるのか?を判断する経験を積むしかありません。
写真③の中に有る水を張ったコップに、良く目が積んだ四方柾材をストロー代わりに口で水の中に息を吹き込みます。材の先端からわずかでも空気の泡が出て来る物が糠目材です。
糠目の特性を良く理解出来ると思います。
糠目杢のご紹介は以上です。続いて根杢・根杢目をご紹介いたします。
杢目(もくめ)の種類
木の杢目(もくめ)には様々な種類があります。図は一本の杉原木からのいろいろな杢目を木取るイメージとなっていますが、このイメージから把握できる通り、同じ樹種でも木取る場所が異なれば、違う杢目(もくめ)が現れます。杉の例となりますが、杢目を木取る区分としては、白太(辺材)(しらた)、純白・白杢(じゅんぱく・しらもく)、源平・耳白杢(げんぺい・みみじろもく)、上杢目(じょうもくめ)、笹杢・中笹杢目(ささもく・なかささもくめ)、中板目(なかいため)、中杢目(なかもくめ)、追い柾・荒柾(あらまさ)、本柾目(ほんまさめ)に分類されます。杢目(もくめ)の種類をご確認いただく前に、木目(もくめ・きめ)と杢目(もくめ)の違いについて、杢目(もくめ)と斑杢(ふもく)の違いについて、杢目はどうして生まれるのか?も合わせてご確認ください。
”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し
一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。
50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。