鳥眼杢(ちょうがんもく)・鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)・バーズアイとは、鳥類の眼の形を持つ円形状の杢目の総称を言います。特にツキ板業界では、北米カナダを中心に生育分布している楓類(かえでるい)に多く見られる杢目です。楓材(かえでざい)であれば、バーズアイメープルと呼ばれます。北米の楓材(かえでざい)に限らず、ヨーロッパのシカモア材や榀(しな)の木にも見られる事があります。樹木が川の辺(ほとり)や水気の多い窪地(くぼち)や湿地帯に生える木に多いと言われます。人間で言うとニキビの吹き出物と同じで、吹き芽(ふきめ)枝の子供です。板にまんべんなくこの杢目があるのが秀材と言われます。

鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)・バーズアイ

北米産の楓(かえで)メープル材に現れた鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)が板全体にあります。右端に黒く出ているのは、杢がはじけて入皮になった部分です。

北米産の楓(かえで)メープル材に現れた鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)

北米産の楓(かえで)メープル材に現れた鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)

日本産の楓(かえで)も樹種類は同じなので、沢・川など谷間の木に、たまに写真の様に鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)が出る事があります。

日本産の楓(かえで)の眼杢(ちょうがんもく)

日本産の楓(かえで)の眼杢(ちょうがんもく)

鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)の愛で方

鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)は、今でこそ家具の1部や楽器などでは用途がありますが、昭和の40年代では特殊な杢目として評価されていて、日本より欧米の家具業界が、コンテンポラリー(現代的)なセンスとして持てはやしていました。当初、鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)は、板にこの杢目が全面にあれば、日本人の感性や視覚から得る表情、杢目が使い勝手が難しいと考えられてきました。

日本で一番鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)が美しいと言われたのは、東京帝国ホテル階上(レインボーラウンジ)に行くエレベーター前の壁面に、淡いピンク地に鮮やかに一面鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)がある巾70センチメートルの壁面材が当時一番美しいと言われていました。現在は、改修があったため、無くなってしまっています(三越製材所納入)。

板状態では、鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)は板いっぱいに杢は乗りません。ですから当時からスライサーには掛けず、ハーフロータリー・ロータリー単板として使うのが主体でした。現在では、良質の鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)の有る材が少なく、イタリアを中心に圧力・高周波仕立ての人造単板が多く見られます。

鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)の使用は、ダウンライトや照明、インテリアにとても左右されますので、使い方を間違えると台無しになるケースが多いと聞きます。杢目の深さ(もくあし)は太い木でも6~7センチメートルまでで、その下はパラパラと鳥眼杢目(ちょうがんもくめ)が見られる程度です。丸太の小口で見ると、厚さ6センチメートル(2寸)が勝負となる樹木の杢目です。

上記で記載した帝国ホテルのレインボーラウンジは、50年代中半ばまで、若い人々のデート、お見合いの場で、銀座で会って、銀座で食事、映画を見た後は、夜景を見ながらのカクテル片手の語らいの場として有名でした。

ツキ板業界では、有名な場所で帝国ホテルにあったバーズアイメープルを見に行かれた方は多いのではありませんか?

杢目(もくめ)の種類

木の杢目(もくめ)には様々な種類があります。図は一本の杉原木からのいろいろな杢目を木取るイメージとなっていますが、このイメージから把握できる通り、同じ樹種でも木取る場所が異なれば、違う杢目(もくめ)が現れます。杉の例となりますが、杢目を木取る区分としては、白太(辺材)(しらた)、純白・白杢(じゅんぱく・しらもく)、源平・耳白杢(げんぺい・みみじろもく)、上杢目(じょうもくめ)、笹杢・中笹杢目(ささもく・なかささもくめ)、中板目(なかいため)、中杢目(なかもくめ)、追い柾・荒柾(あらまさ)、本柾目(ほんまさめ)に分類されます。杢目(もくめ)の種類をご確認いただく前に、木目(もくめ・きめ)と杢目(もくめ)の違いについて杢目(もくめ)と斑杢(ふもく)の違いについて杢目はどうして生まれるのか?も合わせてご確認ください。

杢目(もくめ)の種類


”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し

木喰虫一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。

50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。

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