梶本銘木店新木場本社1階には、3階で販売されている一枚板、座卓、床柱、自然木を作る工場があります。工場内では、沢山の一枚板が乾燥させられている様子を見学することができました。また、1階と3階をつなぐ階段には、全長8メートルにもなる巨大な秋田杉が展示されています。都心では、なかなか一枚板を作っている様子を確認できる場所が無いので、身近なところで見学ができるとても貴重な一枚板の工場です。
工場の様子
一枚板の購入を検討している立場からすると、一枚板ができていく様子にはとても興味があります。工場への正面入口を入って、早速目に入ってきた一枚板です。乾燥を行なっている一枚板が、高く何層にも積み上げられています。この積み上げられている一枚板で、2年乾燥させられているそうです。ここに積みあがっている一枚板は、5年乾燥させる必要があるとのことから、あと3年という長い年月を同じ場所で見守ることになります。完全に乾燥が済んだ一枚板は、3階の販売コーナーに上がり、商品として販売されていきます。
工場内の奥にも沢山の一枚板が積み上げられていました。
もの凄い厚い欅の一枚板が乾燥させられていました。
よく見ると、下にある一枚板ほど割れや反りが発生しており、上には反りが発生しづらい厚くて重たい一枚板が乗っかっている状態になっていることに気が付きます。
ホテルや旅館などから注文が来る巨大な原木のオブジェもありました。
こちらは栃の一枚板です。よく見ると、割れ以外に深い人工的な切り込みが表面に入っていることが確認できます。
近づいて確認してみると、木を切る際のチェーンソーの跡ということでした。「これはどうやって修理するんですか?」と質問したところ、「こういうキズも好むお客さんがいるので、これはこのままです。」とのことでした。一枚板を購入したいと思う人は、キズや割れ、反りは発生するものと理解していて、むしろそのような動きや表情も楽しめるのが一枚板の魅力。っと思っている人じゃないと高いお金を払って、購入することはできないと思いました。しかし、こういうのもとても魅力的です。
沢山の床柱などもありました。
乾燥中の一枚板の先に、巨大な瘤が見えます。
こちらも高く積み上げられ乾燥中の一枚板です。よく見ると、下の方にある一枚板に金具が取り付けられているのが確認できます。
こちらは、乾燥が進むにつれ、割れが酷くならないようにするための割れ止めの金具だそうです。
かなりシッカリと固定されています。
世界で一番重たい木、リグナムバイタの丸太がありました。この塊で、290キロもします。梶本銘木店新木場本社の3階には、リグナムバイタを手に取って触ることができるサンプルがあるのですが、もの凄い硬さと重さであることを触れて体験することができます。
リグナムバイタの丸太が乗る一枚板を見て何かお気づきになりますでしょうか?
実はリグナムバイタの丸太が乗る下にある一枚板は、とても反りが発生している事に気が付きました。リグナムバイタの丸太を乗せて、反りが酷くならないように対策しているのと、ここまでの反りが発生してきた場合は、乾燥後にプレーナーなどで削って平らにしていくそうです。一枚板が商品として完成するまでの道のりは、ホント大変であることが実感できる場所です。
1階と3階をつなぐ階段には、高さ8メートルを越える巨大な秋田杉の一枚板が立てかけられています。
昔まだ木場に水中貯木場があった時に、秋田から船で運ばれてきた秋田杉だそうです。まさに圧巻です。
陸上と水中にある貯木場の違いについては、以下のページでまとめています。
この巨大な秋田杉の一枚板がある階段が3階と直結しています。1階には、北山杉絞丸太の展示室があります。
階段を登ると一枚板、座卓、床柱、自然木売り場である「世界の優良銘木展示場」があります。
梶本銘木店新木場本社3階(一枚板、座卓、床柱、自然木売り場)の様子
梶本銘木店新木場本社「世界の優良銘木展示場」を訪問
新木場にある梶本銘木店新木場本社「世界の優良銘木展示場」を訪問してきました。梶本銘木店はとても歴史がある銘木店であると同時に、新木場の本社は世界の優良銘木展示場が併設されるほど、もの凄い広大な敷地に世界の銘木があります。梶本銘木店が創業したのは昭和10年で、日本ではなく中国北京が発祥の地です。戦後の昭和22年に東京都江東区深川富岡町にて、(株)梶本銘木店が開業し、(株)東京新建材社の新規設立や、江戸川営業所、千葉営業所、練馬営業所、成田営業所などの設立を経て、昭和55年に現在の新木場に本社が移転してきたそうです。梶本銘木店新木場本社敷地内は、1階が工場、北山杉絞丸太、茶室「木楽庵」、2階には、珍しい水車板なども販売されている端材コーナー、3階には、一枚板、座卓、床柱、自然木などの販売フロアがあります。実際に一枚板の購入検討をしながら、梶本銘木店新木場本社を訪れてきた様子をまとめてみたいと思います。
新木場で一枚板が購入できるお店
木材の町、新木場。沢山の材木屋や銘木屋があるのですが、どこのお店に足を運んだら一枚板が購入できるのかイマイチよく分からなかったので、実際現地に足を運び、一枚板を購入できる店舗を確認してきました。新木場で一枚板を販売する店舗の多くが、高く桟積みされた状態で一枚板を販売している店舗が多いため、一枚板を購入しに新木場へ訪れる際には、あらかじめ訪問する店舗に、希望の樹種、サイズを伝えておいた方が、ジックリと希望の一枚板を選定することができます。
一枚板販売店訪問記
一枚板販売店訪問記では、実際に訪れた一枚板を販売している家具店、一枚板専門店、材木店・銘木店についての情報をまとめています。実際に様々な店舗を訪れたり、インターネットを通じて一枚板を購入してみるとなぜか感じるのが、販売店によって一枚板に特徴があるという点です。その特徴が具体的に何なのか?という点を分かりやすく説明するのは難しいのですが、一枚板を販売する気持ちや想いの特色が、一枚板に乗り移っているような感覚が私にはあります。一枚板は唯一無二な全てが一点モノの無垢材という点は、一枚板を販売する世界中にあるお店に共通する点ですが、訪れる店舗によってそのお店の特徴が出るのは、一枚板を仕入れたり、作り上げたり、販売したりする人の気持ちや考え、方針の違いのためなのだと思います。本ページは、一枚板を購入する側の立場で、実際に訪れた店舗にて、写真撮影をさせていただいております。お店に訪れる前の雰囲気の確認などでご活用ください。