蛙杢(かわずもく)・蛙杢目(かわずもくめ)は、通常の玉杢とは異なり、玉の1つの中に幾重にも眼の様な輪郭が有る杢目が、写真②の蛙の眼に似ている事から蛙杢(かわずもく)と言われます。この様な杢目を地方によっては、魚卵杢(ぎょらんもく)とも言われます。魚卵と言うよりサンショウウオなどの両生類の卵(チューブ状)にも似ている様な気がします。
蛙(かわず)杢目
欧米の栃(トチ・ホースチェスナッツ)のコブ状の材の杢目がヘラ鹿のオスの眼に似ている為、バック(オス鹿)・アイ(眼)、バックアイと呼ばれている事と似ています。国や人種により杢目から想像する感性は本当に違いますね。
蛙杢・蛙杢目のご紹介は以上です。続いて金襴杢・金襴杢目をご紹介いたします。
杢目(もくめ)の種類
木の杢目(もくめ)には様々な種類があります。図は一本の杉原木からのいろいろな杢目を木取るイメージとなっていますが、このイメージから把握できる通り、同じ樹種でも木取る場所が異なれば、違う杢目(もくめ)が現れます。杉の例となりますが、杢目を木取る区分としては、白太(辺材)(しらた)、純白・白杢(じゅんぱく・しらもく)、源平・耳白杢(げんぺい・みみじろもく)、上杢目(じょうもくめ)、笹杢・中笹杢目(ささもく・なかささもくめ)、中板目(なかいため)、中杢目(なかもくめ)、追い柾・荒柾(あらまさ)、本柾目(ほんまさめ)に分類されます。杢目(もくめ)の種類をご確認いただく前に、木目(もくめ・きめ)と杢目(もくめ)の違いについて、杢目(もくめ)と斑杢(ふもく)の違いについて、杢目はどうして生まれるのか?も合わせてご確認ください。
”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し
一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。
50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。