孔雀(くじゃく)は、インドを中心に中国から東南アジアに分布、生息するキジ科の鳥類です。日本各地の動物園やテーマパークで見られます。杢目(もくめ)に該当するのは、オスの尾羽根です。尾羽根の模様が、黒柿(くろかき)の杢目の中に現れた物を孔雀杢(くじゃくもく)・孔雀杢目(くじゃくもくめ)と言います。
目次
孔雀杢目(くじゃくもくめ)
孔雀杢目(くじゃくもくめ)は、たまたま目の積んだ黒柿(くろかき)の丸太より偶然に出る貴重な杢目です。
この貴重な色彩の杢目が、孔雀の尾羽根の緑色をした色彩や、杢目の出方が尾羽根に似ている為、孔雀杢目(くじゃくもくめ)と言われています。
孔雀杢目(くじゃくもくめ)は、以下の写真で、右2本の白の部分が多い丸太より、左2本の丸太の断面に既に緑のマーブル状に出た模様がある丸太の方から、偶然出るケースが多いと言われています。
黒柿(くろかき)に出る様々な貴重な杢目
以下は、黒柿(くろかき)から得られる変わった貴重な杢目の数々です。
網目杢(あみめもく)
目の詰まった黒柿(くろかき)の原木からは、写真のように魚網(ぎょもう)の網目のような杢目が取れます。これを黒柿の網目杢(あみめもく)と言います。
縞目杢(しまめもく)
黒柿(くろかき)で、一般によく目にする白黒の縞柄(しまがら)の物は、縞目杢(しまめもく)と言います。
霞杢(かすみもく)
変わった所で、黒柿(くろかき)の板に霞(かすみ)が漂った模様の杢目を霞杢(かすみもく)と言います。
縄目杢(なわめもく)
縄目の入った様な黒柿(くろかき)の杢目を縄目杢(なわめもく)と言います。
小豆杢(あずきもく)
黒柿(くろかき)の最上杢は、小豆杢(あずきもく)です。あずき大の粒が見られる模様です。
孔雀小豆杢(くじゃくあずきもく)
黒柿(くろかき)の最上杢である小豆杢(あずきもく)よりも更に上のランクに該当するのが、孔雀小豆杢(くじゃくあずきもく)です。
孔雀杢・孔雀杢目のご紹介は以上です。続いて源平杢・源平杢目をご紹介いたします。
杢目(もくめ)の種類
木の杢目(もくめ)には様々な種類があります。図は一本の杉原木からのいろいろな杢目を木取るイメージとなっていますが、このイメージから把握できる通り、同じ樹種でも木取る場所が異なれば、違う杢目(もくめ)が現れます。杉の例となりますが、杢目を木取る区分としては、白太(辺材)(しらた)、純白・白杢(じゅんぱく・しらもく)、源平・耳白杢(げんぺい・みみじろもく)、上杢目(じょうもくめ)、笹杢・中笹杢目(ささもく・なかささもくめ)、中板目(なかいため)、中杢目(なかもくめ)、追い柾・荒柾(あらまさ)、本柾目(ほんまさめ)に分類されます。杢目(もくめ)の種類をご確認いただく前に、木目(もくめ・きめ)と杢目(もくめ)の違いについて、杢目(もくめ)と斑杢(ふもく)の違いについて、杢目はどうして生まれるのか?も合わせてご確認ください。
”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し
一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。
50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。