SPALTED(スポルテッド)の英名は、”シミの付いた・傷付けられた”を意味します。日本の木材業界人は、昔より材の手入れに始まり、乾燥には、それは、それは、神経を使ってきました。木材の悪い面(反り・捻れ・割れ)の3大特質を除去する為です。そして、もう一つの課題は”腐れ”です。

スポルテッド杢目

原木購入時には、外見で分かりますが、製材時中から出て来る腐れや、乾燥作業時に雨風に当てたり、板と板同士を重ねていたなどの要因で、主に菌による腐れやシミが生じます。部分的であれば、傷口のカットを施しますが、手に負えない場合は最終廃棄処分になっていました。

高度木材利用を考える上で、欧米から新しい木の考え方(自然主義)が日本に伝わり、新しく木材を見直すチャンスが与えられました。古くはイギリスでは、家具テーブルで子供が付けた傷などをそのままに、次の世代へと引き継がれている様、”ハンディング・オイル”という考え方です。又、特に戦後から新進気鋭の家具デザイナーが活躍し、今まで使われなかった部位(コブ・白太・天然皮肌・板割れ材等)を木部契りを入れ、それ事体をデザインとする考え方が誕生しました。そうした中にスポルテッド材をうまく利用し、デザインする事が最近日本に伝播し、あらゆる木工界に反映されています。

スポルテッド杢目が発生しやすい材について

栃・楓に見られるスポルテッド杢目

写真①栃・楓に見られるスポルテッド杢目

樹木であればあらゆる材に発生します。楓(メープル)・紅葉・栃材など、白・クリーム系の材に、自然の造形美模様を浮き上がらせます。特に美的な幾何学模様が美しく織り生す杢目が珍重されます。今ではスタビライズウッド(木材に化学的樹脂を含浸させた木材)と称し、ペンブランク(木軸ペン製作)やギター楽器類にもスポルテッド杢目は利用されています。

スポルテッド杢目のネーミングについて

栃材のスポルテッド杢目

写真②栃材のスポルテッド杢目

スポルテッドをそのまま日本語でダイレクトに表現すると”浸菌杢”です。昨今のコロナ禍においてイメージが悪すぎです。日本人の感性や見立ての美意識、模様から派生する言葉を考えてみます。皆様も何か良いネーミングを考えてみて下さい。”これこそは!”と思うネーミングをお持ちの方は、ぜひお問合せフォームよりお問合せ下さいませ。

スポルテッド杢目のご紹介は以上です。続いて手繰り杢をご紹介いたします。

杢目(もくめ)の種類

木の杢目(もくめ)には様々な種類があります。図は一本の杉原木からのいろいろな杢目を木取るイメージとなっていますが、このイメージから把握できる通り、同じ樹種でも木取る場所が異なれば、違う杢目(もくめ)が現れます。杉の例となりますが、杢目を木取る区分としては、白太(辺材)(しらた)、純白・白杢(じゅんぱく・しらもく)、源平・耳白杢(げんぺい・みみじろもく)、上杢目(じょうもくめ)、笹杢・中笹杢目(ささもく・なかささもくめ)、中板目(なかいため)、中杢目(なかもくめ)、追い柾・荒柾(あらまさ)、本柾目(ほんまさめ)に分類されます。杢目(もくめ)の種類をご確認いただく前に、木目(もくめ・きめ)と杢目(もくめ)の違いについて杢目(もくめ)と斑杢(ふもく)の違いについて杢目はどうして生まれるのか?も合わせてご確認ください。

杢目(もくめ)の種類


”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し

木喰虫一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。

50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。

”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し