クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

本サイトを立ち上げたのが2018年5月。それから約一年をかけて家具店一枚板専門店材木店・銘木店へ足を運んだり、ネット上で販売されている一枚板を見てきた中で、ステッキ専門店「ラカッポ」を運営する東京数寄屋倶楽部さんの木材倉庫で見かけた山梨県身延山栗瘤杢一枚板には、何故かもの凄い衝撃を受けました。「この一枚板だけはどうしても買いたいです。譲っていただけませんか。」と初めて心の底から”この一枚板が欲しい”と感じ、”欲しい”という言葉を発した材です。その後、村山さんは快く譲ってくださりました。私は無垢材に興味を持ってからちょうど一年目に、この栗の瘤杢と出会いました。私がラカッポを訪れる以前に、木のお仕事に携わる方々や、木のマニアの方々が、大勢この栗瘤に魅了されてきたはずなのに、何故無垢材初心者の自分の手に渡ってきたのか?今でも不思議でなりません。ラカッポへ何度も足を運んでいる材木屋さんに、「村山さんのところにある栗瘤の一枚板ってもの凄い魅力的ではありませんか?」と以前質問した事があるのですが、「えっ?そんなのあるんですか?気が付きませんでした。」と返事が返ってきた時は、木に長年携わっている老舗の方でも、自らの価値観に木が合わなければ、視界に入らないんだという事に気が付きました。

クリコブモク(栗瘤杢)

概要

クリ(栗)の概要です。

  • 産地:日本、朝鮮半島
  • 科・属:ブナ科クリ属
  • 樹形:広葉樹
  • 気乾比重:0.55

一枚板

栗瘤杢の一枚板を手に入れる事はとても難しい希な材となります。こちらの山梨県身延山栗瘤杢一枚板の来歴について、ラカッポのオーナー村山さんが語ってくださった内容を以下にまとめさせていただきます。

山梨県身延山栗瘤杢一枚板の来歴について

この材は今から40年近く前、身延山手打沢の斜面にあった巨大樹栗(樹齢600年)とも言われた栗のい大木で、今の道路事情と違い、山出し費用(切り出し・運搬)から、当時東京の銘木業界でも話題になっていたと父親から聞いています。多くの業者は、そんな理由で取り合わなかったそうです。また当時は、栗そのものの評価が低く、ましてコブなどには誰も見向きもしない時代です。その後材は、愛知県の名古屋銘木協同組合に運ばれ、巾4尺、5尺近い盤が取れ、高値を呼んだと聞いています。

不思議な縁で、この木の脇腹に大きなコブを抱え込んでおり、切り残しから何本もの(直径15cm~20cm)のひこばえ(徒長枝)が生えていたと言われています。5年ほど前に残ったコブを地元の木材業者が買って、しばらく持っていたのですが、買い手が付かず市場から市場へと北関東を中心に売れずに転々としていたそうです。

新木場の(株)山康商店山崎氏が茨城の丸宇木材市場下妻市場で、これを見つけ買って、工場に入ったコブです。長さ3m×巾1.2m×厚さ10cm近いコブの塊で、製材機械に入らず、木挽業林似一氏の最後の弟子東出氏が大割りし、小一屋製材所で細かく木取りした物を3社で木別け入札した材です。遠い所で縁が継っていたと感じました。

奇跡・秘宝と言われる所以

  • これだけ大きな栗のコブは見た事がありません。それも抱きコブです。山梨の身延山は月の輪熊の棲息地でもあり、今は長遠寺の廻りにいくつもの塔頭が多くありますが、山森は深く恐らく想像ですが、熊が爪を研いだり、栗の実を食べに何年もかかって(傷から虫害が見られます)コブが幾重にも重なって成長した物と思います。
  • 当時栗の評価が低く、ましてコブは見向きもされず親木のみ伐採されたと思われます。コブはその後の枝幹を付け、更に成長し続けたと思います。この事も奇跡です。
  • 地元の木材業者に渡り、もてあまし外見上裏方は、虫喰いピンホールが無数にあり、木材業者の価値判断には低かった事です。
  • コブが網状に重なりあって出来たコブなので、花梨材のコブと違い、コブ自体に自然呼吸が5年近く出来た事が大きなヒビ割れ、胴割れ星形割れを引き起こさなかった点です。
  • 製材してみたら、裏側のピンホールは無くなり、1枚の板に5つの杢目が見られ、タクリ杢、粒杢、小豆杢、縮緬放射杢など、どれを取っても同業者が感嘆するコブ材です。
クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

クリコブモク(栗瘤杢)の一枚板

栗(クリ)の杢目の種類

栗(クリ)に出る杢目には、以下の種類があります。


上記内容は、家具店一枚板専門店材木店、銘木店で得られた情報や、実際に購入した端材古材一枚板を手にした時の個人的主観でまとめている情報などが含まれております。木の種類についてより詳しい内容を知りたい場合は、市販の樹種事典を参考にされることをおすすめいたします。


栗(クリ)の一枚板

クリ(栗)は、ブナ科クリ属の広葉樹です。クリの木は、縄文時代から日本人となじみがある木です。耐久性、耐水性に優れているため、家屋の土台や、電車の枕木などにも利用されてきた頑丈な木です。高樹齢な栗材の表情はとても豊かです。虫喰い跡、入り皮などが入りやすい樹種になりますが、中には綺麗で巾広な良材も極希に見かけます。栗の玉杢栗の縮み杢は比較的みかけますが、栗の瘤杢は大変貴重です。高樹齢な老木栗の一枚板(木曽山系栗の一枚板)となると、一枚板の全面に繊細で綺麗な杢目が入ります。

クリ(栗)の一枚板



木の種類

無垢材(一枚板古材端材)に利用される木の種類を外材唐木材国産材別に以下のページから確認できます。

木の種類

一枚板の種類

一枚板の種類には、杢目木の種類の2つの組み合わせが基準となってきます。それぞれの内容について、以下のページでまとめています。

一枚板の種類