カンナで一枚板の木口に塗られた割れ止めを削ったら、次にベルトサンダーで木表と木裏を削っていきます。材木店や銘木店で販売されている一枚板には、製材機の跡が付いているので、テーブルとして利用する際に、製材機の跡が気になる場合は、ベルトサンダーで削り落としていきます。一枚板が反っている場合は、ベルトサンダーで削りながら、反りもあわせて修正していきます。ベルトサンダーで一枚板の木表と木裏を削る様子を撮影してみました。
ベルトサンダーで一枚板の木表と木裏を削る
ベルトサンダーで一枚板の木表と木裏を削る様子をご紹介いたします。
製材機の跡と反りを修正する
ベルトサンダーでは、一枚板の木表と木裏にある製材機の跡を削りながら、一枚板が反っている場合は、ベルトサンダーで削りながら水平な状態になるよう削っていきます。中には製材機の跡をあえて残して一枚板をテーブルとして利用する方もいるそうなのですが、私は製材機の跡は全て削り落とすようにしています。また、写真で削っている神代栗は、幅が45センチと狭いのと、テーブルでは無く部屋のインテリアとして飾ることを想定しているので、ベルトサンダーで削っていますが、幅が広い一枚板をテーブルとして利用するする場合は、ベルトサンダーで水平を出すことが難しいことから、大型のプレーナーを利用しなくては、完全に正確な水平を出す事はできません。
定期的にベルトサンダーのヤスリを交換しながら、綺麗に一枚板を仕上げていきます。
ベルトサンダーで満遍なく一枚板の木表と木裏を削っていきます。
板目の製材機の跡を残してだいぶ綺麗に一枚板が仕上がってきました。
木口側から確認すると、まだUの字に一枚板が反っているので、ベルトサンダーで水平になるまで削っていきます。
ベルトサンダーで一枚板の木表と木裏を削り終えたら、次にマルチサンダーで、一枚板の木表と木裏を仕上げていきます。
材木店、銘木店で購入した一枚板の仕上げについて
材木店や銘木店で販売されている一枚板は、家具店、一枚板専門店で販売されている一枚板と異なり、製材機で無垢材が一枚板のサイズに切り出され、割れ止めが塗られている状態で販売されてケースがほとんどです。安いからという理由だけで、材木店、銘木店で一枚板を購入しても、その一枚板をテーブルとして利用することはできません。購入後に一枚板テーブルとして利用できるように仕上げを行なう必要があります。仕上げとは、割れ止めを削り取った後に、一枚板を平行にし、最後塗装を行なうといった内容となります。材木店、銘木店で一枚板を購入した際、仕上げまでどのような作業工程があるのかについて、実際に銘木店で購入した神代栗の一枚板を例にご紹介いたします。
一枚板購入時の基礎知識
一枚板が通常の家具と大きく違う点は、無垢材で出来ているということです。無垢材で出来ているという事は、割れ、反り、ねじれなどが発生する可能性があり、その変化も楽しめることが、通常の家具と異なる一枚板の特徴でもあります。割れたり反ったりした場合、修理してくれる家具店や一枚板専門店もありますが、もともと工務店などに対して一枚板を販売しているような材木店や銘木店は、「一枚板は、必ず変化するもの。」という前提条件のもと小売販売を行なう店舗も沢山あります。一枚板を購入するということは、割れや反りが発生するものという点を必ず理解した上で、購入する事がとても大切になってきます。自然のままの素材である無垢材で出来た一枚板は、「触れたり眺めたりすると自然のパワーを感じる。」という方もいれば、「世界にたった一つしかない完全オリジナルな家具。」という点に魅力を感じる方も多くいます。でも、そんな魅力的な一枚板を実際に購入しようとすると、「どこで購入できるのだろう?」、「どんな種類があるんだろう?」、「含水率って何?」、「一枚板テーブルの塗装の種類と違いって何?」、「割れや反りが発生しない一枚板って無いの?」、「価格が安い無垢材から自ら塗装まで仕上げられないの?」といった沢山の疑問が出てきます。一枚板を購入する側の立場で、いろいろと疑問に思った事などを自らの体験談をもとに、一枚板購入前の基礎知識としてまとめてみました。