気乾比重とは、無垢材を乾燥させた時の重さと同じ体積の水の重さを比較した場合の値です。樹種によって、気乾比重の値が変わってくるのと、販売されている一枚板自体によっても気乾比重が異なってくる場合があります。気乾比重の値が大きいほど無垢材の重量が重く、小さいほど軽いといった特徴があります。気乾比重の値の大きさは、一枚板の含水率の計測にも利用されます。
含水率の計測に利用される気乾比重
「一枚板の気乾比重って一体どこで利用される値なんだろう?」と一枚板を購入する側の立場で、いつも気になっていたのですが、気乾比重の値は一枚板の含水率の計測に利用されます。含水率の計測には、水分計が利用されるのですが、水分計の中には、樹種別の正しい気乾比重の値を計測前に入力する必要があります。以下は、梶本銘木店にて利用されている水分計になります。
水分計の側には、樹種別の気乾比重の一覧表があり、含水率を計測する前に樹種別の気乾比重を水分計に入力してから、計測が行なわれています。なので、気乾比重の値は、一枚板に含まれる正しい含水率を計測するために必要となってきます。
樹種別気乾比重の一覧
- アイアンウッド(ウリン):0.90~1.00
- アサダ:0.60~0.70
- アサメラ(アフロモシア):0.60~0.80
- アッシュ:0.60~0.70
- イチョウ:0.55
- ウエンジ:0.80~0.90
- ウォールナット:0.63
- エコップ:0.56
- カエデ:0.7
- 神代:0.6
- 榧:0.5
- カリン:0.40~0.90
- キハダ:0.45
- 霧島杉:0.4
- クス:0.52
- クラロウォールナット:0.62
- 栗:0.55
- ケヤキ:0.47~0.69
- 黒檀:1.15
- コシポ:0.7
- サペリ:0.65
- サペリマホガニー:0.65
- シカモア:0.55
- ジャラ:0.70~1.05
- 朱里桜:-
- スプルス:0.35~0.4
- ゼブラウッド:0.69~0.84
- タブ:0.69
- タモ:0.65
- チーク:0.60~0.70
- チェリー:0.55
- トチ:0.53
- ナラ:0.67
- ハードメープル:0.7
- パープルハート:0.9
- バストゥーンウォールナット:-
- パドック:0.63~0.90
- ビッグリーフメープル:0.55
- ブビンガ:0.86~0.94
- ブラックウォールナット:0.65
- ボセ(アフリカンチェリー):0.70~0.83
- ポプラ:0.40~0.50
- マカバ:0.50~0.69
- 水目桜:0.60~0.70
- ミャンマーチーク:0.60~0.70
- モビンギ:0.60~0.80
- モンキーポッド:0.56
- 屋久杉:0.4
- 山桜:0.6
- ユリ(イエローポプラ):0.4
- ヨーロピアンウォールナット:0.65
- ラボア:0.5
- レッドオーク:0.7
- レッドメープル:0.55
「気乾比重とは」のご紹介は以上です。次に「一枚板にある黒いシミ(アオ)の正体とは?」について、ご紹介いたします。
一枚板購入前に知っておきたい専門用語
私のように木を扱う仕事と無縁な方は、一枚板を購入しようと、様々な一枚板専門店に足を運ぶと、今まで聞いたことが無いような専門用語を数多く耳にすることがあるかと思います。本ページでは、一枚板を購入する立場で、一枚板購入前に知っておくと便利な専門用語についてまとめてみたいと思います。
一枚板購入時の基礎知識
一枚板が通常の家具と大きく違う点は、無垢材で出来ているということです。無垢材で出来ているという事は、割れ、反り、ねじれなどが発生する可能性があり、その変化も楽しめることが、通常の家具と異なる一枚板の特徴でもあります。割れたり反ったりした場合、修理してくれる家具店や一枚板専門店もありますが、もともと工務店などに対して一枚板を販売しているような材木店や銘木店は、「一枚板は、必ず変化するもの。」という前提条件のもと小売販売を行なう店舗も沢山あります。一枚板を購入するということは、割れや反りが発生するものという点を必ず理解した上で、購入する事がとても大切になってきます。自然のままの素材である無垢材で出来た一枚板は、「触れたり眺めたりすると自然のパワーを感じる。」という方もいれば、「世界にたった一つしかない完全オリジナルな家具。」という点に魅力を感じる方も多くいます。でも、そんな魅力的な一枚板を実際に購入しようとすると、「どこで購入できるのだろう?」、「どんな種類があるんだろう?」、「含水率って何?」、「一枚板テーブルの塗装の種類と違いって何?」、「割れや反りが発生しない一枚板って無いの?」、「価格が安い無垢材から自ら塗装まで仕上げられないの?」といった沢山の疑問が出てきます。一枚板を購入する側の立場で、いろいろと疑問に思った事などを自らの体験談をもとに、一枚板購入前の基礎知識としてまとめてみました。