木と日本人にまつわる話しは、神話に始まり、現代生活に欠かせない道具・箸に至るまで人々に寄り添い続けて来ました。大自然が木に与えた恵・表情が杢目(もくめ)・柾目(まさめ)です。人は動植物・身近な生活品を”見立て”名を付けました。木に対する”いにしえ”から美しい情感の表現、名前を堪能して頂ければと思います。
目次
- 1 杢目の種類
- 1.1 小豆杢・黒小豆杢
- 1.2 泡杢・泡杢目
- 1.3 鶉杢目・雉子杢目
- 1.4 朧杢目・吟杢目
- 1.5 蟹杢・蟹杢目
- 1.6 蛙杢・蛙杢目
- 1.7 金襴杢・金襴杢目
- 1.8 孔雀杢・孔雀杢目
- 1.9 源平杢・源平杢目
- 1.10 光背杢・後光杢・火炎杢
- 1.11 瘤杢・瘤杢目
- 1.12 胡麻目杢
- 1.13 笹杢・笹杢目
- 1.14 沢目杢・沢目杢目
- 1.15 蛇紋杢・蛇紋杢目
- 1.16 如鱗杢・如鱗杢目
- 1.17 白杢・純白杢
- 1.18 人面杢・人面杢目
- 1.19 スポルテッド杢目
- 1.20 手繰り杢
- 1.21 立涌杢・立涌杢目
- 1.22 玉杢目・朱珠杢目
- 1.23 鳥眼杢・鳥眼杢目
- 1.24 縮緬杢目・縮杢目
- 1.25 虎杢・虎杢目
- 1.26 中杢・中杢目
- 1.27 縄目杢
- 1.28 糠目杢
- 1.29 根杢・根杢目
- 1.30 葡萄杢・葡萄杢目
- 1.31 柾目杢
- 1.32 風流杢・風流杢目
- 1.33 杢目と日本人の感性
- 1.34 木喰虫さんの酔話(すいわ)
- 2 ”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し
- 3 一枚板の種類
杢目の種類
杢目の種類とあわせて、以下の内容もあわせてご確認ください。
本ページには「木目」で検索して訪れている方が沢山いらっしゃいますが、木目と杢目は異なります(詳しくは、木目と杢目の違いについてのページをご確認下さい)。木目は「原木の切り口(断面)の年輪模様」で、杢目が「材面に現れる多面模様」になります。木の杢目(もくめ)には様々な種類があります。図は一本の杉原木からのいろいろな杢目を木取るイメージとなっていますが、このイメージから把握できる通り、同じ樹種でも木取る場所が異なれば、違う杢目(もくめ)が現れます。杉の例となりますが、杢目を木取る区分としては、白太(辺材)(しらた)、純白・白杢(じゅんぱく・しらもく)、源平・耳白杢(げんぺい・みみじろもく)、上杢目(じょうもくめ)、笹杢・中笹杢目(ささもく・なかささもくめ)、中板目(なかいため)、中杢目(なかもくめ)、追い柾・荒柾(あらまさ)、本柾目(ほんまさめ)に分類されます。柾目については、柾目について解説しているページをご確認ください。
小豆杢・黒小豆杢
泡杢・泡杢目
鶉杢目・雉子杢目
朧杢目・吟杢目
蟹杢・蟹杢目
蛙杢・蛙杢目
金襴杢・金襴杢目
孔雀杢・孔雀杢目
源平杢・源平杢目
光背杢・後光杢・火炎杢
瘤杢・瘤杢目
胡麻目杢
笹杢・笹杢目
沢目杢・沢目杢目
蛇紋杢・蛇紋杢目
如鱗杢・如鱗杢目
白杢・純白杢
人面杢・人面杢目
スポルテッド杢目
手繰り杢
立涌杢・立涌杢目
玉杢目・朱珠杢目
鳥眼杢・鳥眼杢目
縮緬杢目・縮杢目
虎杢・虎杢目
中杢・中杢目
縄目杢
糠目杢
根杢・根杢目
葡萄杢・葡萄杢目
柾目杢
風流杢・風流杢目
杢目と日本人の感性
杢目模様・柾目の斑模様は、木との永い付き合いの中に歴史があり、日本人特有の感性により、森羅万象に始まり、祈りの対象です。そうした樹木に表れた杢目模様の形状に見立て、洒脱(しゃだつ)さなどを加え、杢目名が生まれた歴史があります。現代でも新しい杢目名を探して見て下さい。
まだまだ世界に目を向けるとまだ知らない未知の樹木が沢山あると思います。”杢目のいろいろ”のリストに無杢目名を列記しました。
草花
牡丹杢(ぼたんもく)、花瘤杢(はなこぶもく)、筍杢(たけのこもく)
気象
渦潮杢(うずしおもく)、遠山杢(とおやまもく)、巻波杢(まきなみもく)、雲頭杢(うんとうもく)、雲紋杢(うんもんもく)・如雲杢(じょうんもく)、稲光杢(いなづまもく)
以下の写真は、いろいろな丸太類の形状を撮った写真です。写真向って右端は、竹に落雷が落ち、電気が廻った肌模様です。雷紋竹(らいもんちく)と呼びます。
木喰虫さんの酔話(すいわ)
質問:どうして外国名の杢目を解説しないのですか?
回答:家具、突板関係の仕事を数多く手掛けた事があまりありません。一時は深く読み解こうと思いましたが、英語がまったく苦手です。ですから、シルバーグレインだの何チャラだと言われてもピンと来ません。また、単語を拾って深く入り込むと、意外に日本で言う当て字に当たるような言葉もいくつもいくつも和訳があったりで良くわかりません。
例えば、”無垢材”を英訳すると、”Solid wood”や”Natural wood”などがありますが、英語圏ではどちらが一般的なのか?ましてや、”Solid”だけの単語一つでは、”無垢材”に関わるような意味は、辞書を引いた時にヒットするのでしょうか?
上記のように感じてしまうのは、パソコン、スマートフォン、タブレット等で画像検索して出て来る杢目の名前と写真から受けるイメージがまったく合わないケースがいろいろとあるからです。
戦後大躍進したツキ板家具業界なので、現地で挽いている人が、本当にそう言われているのか、私には確信が本当にありません。
英語圏の方で、木に興味があり、日本語が話せる方がいらっしゃれば、お問合せフォームよりぜひご連絡ください。
”木のいろはにほへと”わかりやすい木のお話し
一枚板比較では、木を愛してやまない方々の為に、もっとわかりやすく”木のいろはにほへと”と題して、木について解説するコーナーを新設しました。
50年近くも木に携わって来た方(木喰虫さん)のお話しです。普段聞けないお話しも飛び出すかもしれません。
一枚板の種類
一枚板の種類には、杢目と木の種類があります。複雑な杢目ほど好まれる傾向があるのですが、複雑な杢目をした無垢材ほど、高樹齢であり希少性が高い事から、価格が高くなる傾向があります。また、複雑な杢目は、割れ、反り、ねじれが発生しやすく、欠点の無い一枚板を探すのが難しいです。木の種類から一枚板を検討される方は、部屋の色合いから一枚板を選ぶ傾向があります。木が好きな人の傾向としては、希少性の高い木を選ぶ傾向があります。木には、様々な杢目や木の種類があるので、コレクション性がとても高いです。